(Bolivia Republic 8 Soles Potos Mint)
発行国: ボリビア共和国
時代区分: 共和国期(18252009)
発行年: 18591863年(本品は1861年)
額面: 8ソーレス(Soles)
材質: 銀(品位 .903)
重量: 約20g
直径: 約36mm
厚さ: 約2.2mm
表面
中央にヤシの木と2頭のリャマ(アルパカ)が描かれています。上部には9つの五芒星が弧を描くように配置され、国家の統一と州の象徴を示しています。
外周には「REPUBLICA BOLIVIANA(ボリビア共和国)」の銘文、下部には発行年「1862」および造幣局記号「PTS」、刻印者の頭文字「F.J.」が刻まれています。
両側には「10 Ds 20 Gs」の表記があり、これは旧式の銀品位表記(10ディネロ=20グレイン)で、現代の.9027(.903)銀に相当します。
裏面
左向きの胸像は南米解放の英雄・シモン・ボリバル(Simn Bolvar)を描いています。
外周には「LIBRE POR LA CONSTITUCION(憲法によって自由に)」の銘文が刻まれ、下部に「BOLIVAR」と氏名、さらにその下には「400 Gs」の表記があります。
時代背景
このコインが発行された1860年代前半のボリビアは、スペインからの独立後まもない不安定な時期であり、政治的・経済的混乱の中でも国家としての象徴を打ち立てるため、貨幣デザインに強い「国家独立」と「憲法の自由」の理念が反映されました。
「ボリバルの肖像」と「LIBRE POR LA CONSTITUCION(憲法によって自由に)」という銘文は、独立運動の理想をそのまま体現しています。
また、当時のポトシ造幣局は南米でも有数の銀産地として知られ、世界的な貿易における重要な銀供給地でもありました。
本品は細部の刻印がしっかり残る保存良好な個体で、特にアルパカやボリバル像の表情が明瞭に確認できます。
19世紀中期ラテンアメリカの政治的象徴と美的価値を併せ持つ、非常に魅力的な一枚です。
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